【食材マップ】世界のズッキーニ料理:多様な形と調理法
ズッキーニは、キュウリに似た細長い形や丸い形などがあり、緑色や黄色の種類がある夏野菜です。ナスやトマトと同じウリ科の仲間で、くせがなく様々な食材と合わせやすい特徴を持っています。そのため、世界中の多様な食卓で利用されています。煮る、焼く、炒める、揚げるなど様々な調理法でその持ち味を発揮し、時には意外な姿にも変化します。
世界のズッキーニ料理例
ここでは、ズッキーニが世界各地でどのように調理されているのか、代表的な例をいくつかご紹介します。
フランス:ラタトゥイユ
南フランスの郷土料理であるラタトゥイユは、ズッキーニ、ナス、ピーマン、トマト、玉ねぎといった夏野菜をオリーブオイルで炒め、じっくりと煮込んで作られる料理です。ズッキーニは他の野菜と共に煮込まれることで柔らかくなり、野菜それぞれの旨味とハーブの香りが溶け合ったスープを吸い込みます。彩り豊かで、そのまま温かいままでも、冷たくしても美味しくいただけます。パンと一緒に食べることも多い、家庭的な煮込み料理です。
イタリア:ズッキーニのグリル
イタリアをはじめとする地中海沿岸の国々でよく見られるシンプルな調理法です。ズッキーニを輪切りや斜め切りにして、オリーブオイルを塗り、グリルパンやオーブンで焼き目がつくまで焼きます。塩、こしょう、おろしニンニク、刻んだハーブ(パセリやミントなど)で味付けすることが多く、ズッキーニ本来の甘みと少し歯ごたえのある食感を楽しめます。肉料理や魚料理の付け合わせとして、また前菜としても人気があります。
アメリカ:ズッキーニブレッド、ズッキーニマフィン
アメリカでは、摩り下ろしたズッキーニをケーキやパンの生地に混ぜて焼くズッキーニブレッドやマフィンが一般的です。ズッキーニの水分が焼き上がりをしっとりとさせ、生地に混ぜ込まれたスパイス(シナモンやナツメグなど)や砂糖の甘みと相まって、野菜が入っていることを感じさせない優しい風味になります。野菜を美味しく消費するアイデアとしても親しまれており、朝食やおやつとして楽しまれています。
イタリア:ズッキーニのフリット
特に南イタリアなどで見られる、ズッキーニやズッキーニの花を揚げた料理です。ズッキーニを薄切りや棒状に切ったり、花の中にモッツァレラチーズなどを詰めて、軽い衣をつけて油で揚げます。外はサクサク、中はズッキーニの柔らかさや花の繊細な食感が楽しめます。レモンを絞ってシンプルにいただくことが多く、前菜やおつまみとして食卓に並びます。
まとめ
このように、ズッキーニは煮込み料理で他の素材と馴染んだり、シンプルに焼いて素材の味を楽しんだり、さらには甘い焼き菓子になってしっとりとした食感を与えたりと、その用途は非常に多様です。世界中の家庭で、ズッキーニはその柔軟性を活かして様々な姿に形を変え、食卓を豊かに彩っています。身近なズッキーニを使った世界の料理を知ることで、日々の料理のレパートリーを広げるヒントが見つかるかもしれません。